ストレージサービスと書くとなじみがないかもしれませんが、つまりGoogleドライブとかiCloud(アイクラウド)、マイクロソフトのOneDriveのようなインターネット上のクラウド(インタネット上の貸金庫)のことです。
これらは非常に安く借りられてGoogleドライブは100GB/250円/月、iCloudは50GB/130円/月という価格で借りられます。
私もGoogleドライブとOnrDrive、iCloudを借りています。Googleドライブには運転免許証の写真以外のパソコン内のすべてのデータが保存されています。
以前マイクロソフトの内部の人が書いたストレージサービスについての記事を読んだのですが、これだけ安価にインターネット上の貸金庫(ストレージサービス)を借りられるのは、サービスを提供している会社が預けられているデータを2次利用して売っているからということでした。
一人の人のデーターからは何もわかりませんがデーターを預けている人の人数が多くなればなるほど、全体としての動向がわかるようになるようになります。
Googleドライブなどはアカウントを作るときに年齢なども入力している場合も多いので、この年代の人のデーターの中にはこういった写真が多いなどといったことがわかるようになります。例えばアイドルや歌手の写真などやスポーツ選手やユーチューバーの写真などあらゆる写真が分類分けされて、全体の好みがわかるようになりこうやって分類分けされたデーターを大手企業などに売れば、このデータにはこのアイドルの写真が最も多く含まれているからテレビコマーシャルはそのアイドルを起用しようなどということがわかり広告戦略などに生かせるようになります。
これを企業が独自にやろうとしたら莫大な手間と労力がかかるので、そんなことをやるくらいならGoogleに高額な料金を払っても割に合ってしまいます。
そもそもGoogleドライブに代表されるストレージサービスは何もGoogleなどがお願いしてデーターを保存してもらっているわけではなく、ユーザーが自分の利便性のために好き好んでデーターを預けているわけなので大した手間もかからずに簡単にデーターを集めることができます。
かくいう私もパソコン内のデータのほぼすべて、スマホ内のデーターのほぼすべてをGoogleドライブとiCloudに預けてしまっている始末です。理由は一つ「便利だから」です。
ですので私は預けているデーターが2次利用されるのは覚悟しています。
以前調べたことがあるのですが本当に堅牢なセキュリティで守られていて2次利用もされず絶対に企業の大切なデーターを守れるような法人向けのストレージサービスはソフトバンクが提供しているもので1GB/12,000円から、NTTデータで30,000円/1GB位することを知りました。価格は月額です。
安全はタダじゃないと言いますがそれはストレージサービスにも言えるようです。
ソフトバンクの場合1GBで12,000円ですから100GBでは120万円になりそうですがちゃんと100GBのプランが用意されていて、180,000円です。
比較するとGoogleドライブの100GBプランが250円でソフトバンクの100GBプランが180,000円ですから720倍です。
やっぱりこれだけのお金をかけないとストレージサービスでは安全は守れないということなのでしょう。
NTTデータの方は現在は料金を公開していませんが以前みたときには30,000円/1GBくらいでした。
NTT東日本にはNTTデータとは違う法人向けのWワークストレージというサービスを展開していて、これだと1TB(1000GB)で6,600円/月です。かなり安くなります。100GB中りでみると660円/月です。
しかしこれはストレージサービスのみを単体で使えるわけではなくNTT東日本のプロバイダも同時に契約しなければなりません。ですので別途インターネット接続サービス利用料とプロバイダサービス利用料も支払わなければならないというサービスです。
つまりこれはストレージサービスは安いけれども代わりにNTT東日本のプロバイダに加入しなければならないというプロバイダを契約させるための餌みたいなものです。だからこれほど安いのでしょう。
それではそのNTT東日本のプロバイダサービスであるフレッツ光の料金(プロバイダ料金とインターネット接続料金の合計)はいくらなのかを調べてみると最初の12カ月は8,580円13カ月目からは9,350円でした。
ストレージサービスの料金を合計すると12カ月までは6,600円+8,580円で15,180円/月、13カ月目以降は15,950円/月となります。
かなり微妙なラインになってきました。
このプロバイダ料金は戸建ての場合です。つまり会社のビルがどんと一戸建てになっている場合です。
集合住宅向けで各フロアに間切りしていろいろな会社が入っていてそれらの会社がフレッツ光を使っている場合は4社契約している場合はプロバイダ料金は6,655円/月、8社契約している場合は5,995円/月、16社契約している場合は5,555円/月になります。
仮に16社フレッツ光を契約していてもストレージサービス料金と合わせると12,155円/月になります。
忘れておりましたがなぜ企業はストレージサービス(インターネット上の貸金庫)を使いたがるのかというとインターネットでつながるところに自社のデーターがあれば、自社の社員がいつでもどこでもインターネットを介してスマホやパソコンなどからそのデータを見ることや編集、書き加えたり消したりすることができるためです。
これが自社のパソコン1台にデーターが入っていた場合にはこうはいきません。
各社員がそのデーターにアクセスするためにはその1台のパソコンのところに行かなくてはならず社内に長蛇の列ができてしまいます。
それこそがストレージサービスの利便性です。それゆえ企業は使いたがります。
あとは社内の重要な消えたら困るデーターもストレージサービスに預けます。つまりバックアップです。
そこそこ大きい会社だと自社にサーバーという大きなパソコンのようなものがあって大事で消えては困るデーターはそのサーバーに保存していますが、導入や維持管理に多額の費用が掛かるため、そうした企業も比較的安価に運用できるストレージサービスに移行してきています。
そうした企業に人気なのがアマゾンが提供していくるストレージサービスのAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)です。
こちらは前述のストレージサービスとは違い1GBでいくらと値段が決まっているわけではなく、取り出したり預けたりしたデーター量によって値段が変わります。
データーを預けたり取り出したりを頻繁に行っていると気づかぬうちに高額な利用料を請求されることになりますが、保管庫としていったんアップロードしたらデーターを動かさないという場合には非常に安価に使用できます。
しかし問題はセキュリティでアマゾンのこのAWSは頻繁にハッカーに攻撃されて情報が盗まれており、アマゾン自身が注意書きの中でハッカーによってデーターが漏洩する可能性があることをご承知おきください、と述べているくらいです。
ですから私だったら漏洩してもそんなに会社のダメージにならないようなデータはAWSもしくはNTT東日本のWワークストレージに契約してプロバイダごとNTTにして保存して本当に会社の生命線となるような顧客名簿などの情報はソフトバンクの1GB12,000円のストレージサービスに預けます。
財政的に余裕がないという場合はAWSかNTTのWワークストレージ1本ですべてのデータを預けるというのもありかと思います。
もっと余裕がない場合はリスクは増しますがAWS1本で行くのもありかと思います。顧客名簿や会社の財務状況のデータなどはバックアップとしてAWSに保存しているだけなのでほとんど動かすことがなく動かさなければ料金は発生しません。そのほかのデーターも会社の規模によりますが10人程度の社員が時々データーを読み書きする程度ではそれほど料金はかかりません。